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the world of mezzotint [close to you <art編>]

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4.jpg5.jpg 釧路出身のこたかみちる氏。どうしても絵本作家になりたくて上京したのが今から6年前。
その後学校に通い、現在のメゾチントという技法に出会い魅了されました。
今までにも製本なさった絵本は5冊。アクリル絵の具とパステルを組み合わせたもので
カラフルな感じだったそう。今とは真逆の世界です。
世の中に色あざやかな絵本はあふれています。
その中でどう自分らしさを表現するのか・・・。
メゾチントの世界は基本は黒。静かな世界です。
ただ、温かみのある温度を感じる作品。
メゾチントは、まず、銅版などの金属凹版にロッカーという櫛のような刃がついた器具で
版全体に無数の刻みを入れます。
それから、その上をバーニッシャーとか、スクレーパーという金属のヘラのような器具で絵を描き、
刷る際には、インクを細かな刻みに擦り込んだ後に、刻みのない部分から拭い落とすそうです。
刻みが残っている部分はインクの色が濃く現れ、刻みを削った部分は白く浮き出る感じと。
ですから、感覚としては、彫るというよりは描く感じだそうです。
微妙な明暗の感じと立体感、そしてその世界観が魅力的だと感じました。
実はすでにもう1冊の作品とストーリーは完成しているそうです。「この世界を多くの方にご覧いただきたいです。早く次のメゾチントの絵本を世の中に誕生させることが
できたら・・」とおっしゃっていました。
彼女にとってのアートとは・・・自身が戻る、帰る場所。
「幼い頃に見た風景、自分が経験してきたこと、それが意識していなくても知らず知らずに作品に反映される。
伝えたいことも作っているうちに自然と盛り込まれていく・・・
経験したことが全部無駄にならずに生きている。そういう意味で自分の帰る場所」と教えてくださいました。
何より彼女の優しさが絵本からしっかり伝わってくる・・・絵本をご覧になった方はそう感じることと思います。
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2022.0914 O.A 市立釧路総合病院 研修医 大武志帆氏 [close to you <dr.編>]

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研修医1年目で4月から釧路へ。現在は、色々な科をまわり、慣れたと思ったら次の科へ・・といった感じで慣れたというのかどうか・・・とおっしゃっていました。
出身は札幌ですが、釧路にとても縁があるそうで、ご両親は釧路出身、お祖父様とお祖母様も釧路にいらっしゃるとのこと。
ですから1ヶ月に1度は顔を見せて、ご飯を一緒に食べているとおっしゃっていました。
もともと好きな科目が社会科と理科。大学受験の時に文系も捨てがたかったそうですが、でも理系が好きなので、自然科学に基づいた仕事に憧れ、
でも社会科も好きなので、医師の様に全ての人と関わり得るサービスに就きたいと思ったそうです。
中学生くらいの頃、興味を持ったのが、法医学。医学を犯罪の捜査に使う世界。実はご自宅の書棚にパトリシア・コーンウェルが書いた「検死官」等の本があったそうで、何と無く気になっていたそう。また、その後調べたら、戦没者の遺骨の身元特定をしたり、ミイラ等も研究で関わったりすることがあると知ったそうです。
その法医でもし解剖するとなった場合、医師免許が必要なので、医療職の中でも医師が良いのかな?と考えたそうです。
大学時代は法医学教室の研究室に何回か顔を出したりしたとのことですが、将来的にはその可能性も少し考えているとおっしゃっていました。
「法医の世界は、直接自分にも還元されるというところが大きいかなと思っていて、あとは、鼻にススがついていたら火事とか、推理する様なところもあり、学問としても面白いと感じています。関わりあるのは警察の犯罪担当の方とか、ただ、それ以外の仕事の方と関わることは少ないかもしれませんね。」
旭川医大出身ですが、現在、そこの救急科に所属しているそうです。救急と法医は結構密接な関係にあるそう。救急で運ばれてくる人が、もし、そのまま発見されなければ、犯罪性があったら法医にいく場合もあるのです。ですから救急で勉強してから法医も考えていこうかなと現段階では考えているそうです。
「戸惑うことが多すぎて・・・。救急で運ばれてくると、そもそも意識が低くなっていてコミュニケーションをとるのが難しいという方も多いんです。
顔を見ただけではわからなくて戸惑うことはあります。今まで自分が人と接してきた上で使うコミュニケーションではないので・・・。」
現段階での理想の医師像は、自分に後輩ができた時に、色々教えてあげることができる医者になりたいと。後輩に対して、その人の夢ややりたいことを支援してあげることができる医者になりたいと考えていらっしゃるそうです。大武氏の夢は、救急の専門医を取得する事。患者さんが命を落とさない様に、つなぐ事ができる様になりたいと。
その次は、法医と救急を両立させて仕事をしていきたいと思われています。
最近車を購入し、ドライブに出かけているそうです。実はずっとペーパードライバーだったそうですが、5月から運転するチャンスができ、7月には旭川へ一人で。
すごい勇気と決断力があって、とっても真似できない〜と感じた私です(笑)。