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キタサンショウウオ覚えてね(照井 滋晴編) [nature treasure]

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大学時代からキタサンショウウオの研究を始め、院時代にNPOを設立し、
今に至るのがNPO法人環境把握推進ネットワークPEG理事長の照井氏。
キタサンショウウオ、まだまだ名前を聞いたことはあっても見たことがないという方も多いのではないでしょうか?
頭の先から尻尾まで10cmくらいの大きさしかなく、可愛い顔と仕草がたまらない。
現在、日本にはサンショウウオは約40種類ほどいるそうです。
うち北海道には2種類のサンショウウオがいます。それがきたサンショウウオとエゾサンショウウオ。
ただ、その分布が全く違います。エゾサンショウウオは離島を除く北海道全域に分布。
キタサンショウウオは釧路湿原域と上士幌町、国後島に局所的に分布しているそう。
現在は、宅地化、農地開発、道路建設、太陽光発電施設の建設などの影響で生息環境が失われて生きてるのが現実と。
キタサンショウウオ今は繁殖期。湿原のブルーサファイヤとしても有名ですが、卵(卵嚢)が光を受けることで青白く光るのです。
大人になるのに3〜4年。寿命は5〜10年。飼育下では20年近くも生きるそう。それだけ自然の中では生息していくことが難しいということなのかもしれません。
人間との軋轢で彼らを絶滅の危機に晒すことはあってはならないこと。どうやって今後共生の道を探るのか?
釧路市や標茶町では天然記念物にも指定されています。
自分たちでは声をあげない、あげることのできないものたちを守っていくのも私たち人間のやるべきことなのだと思います。
※写真の一部は照井滋晴氏からお借りしました。

exposure native art and political ecology [close to you <art編>]

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今年8月からアメリカ合衆国ニューメキシコ州サンタフェのIAIAネイティヴアート現代美術館で開催されます。
この国際展には4ヶ国のキュレーターが協力し、日本担当が五十嵐聡美氏。現在は札幌 三岸好太郎美術館の副館長です。
日本からの作家はお二人。トンコリ奏者のOKI氏(当麻町)、そして藤戸康平氏(釧路市阿寒湖畔)が出品します。
日本以外にはオーストラリア、カナダ、グリーンランド、太平洋諸島(マリアナ諸島、マーシャル諸島、サモア、フランス領ポリネシア)、
米国の先住民の作家が参加するそうです。
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世界最初の核実験が1945年7月に行われたのはニューメキシコ州でした。
米国でのウラン鉱山の75%はネイティブアメリカンの居留地にあるそうです。
英国による12度にわたる核実験が行われたのは、世界第2位のウラン生産国オーストラリアです。
さらに小規模な実験が続き、アボリジニとその土地は汚染され、アボリジニは多くの被爆で苦しんでいます。
カナダでもウラン採掘が、フランス領ポリネシアでは核実験が行われました。
「世界各地の先住民コミュニティにおいて、甚大な被害をもたらしてきた核実験、ウラン採掘、
原発事故などの核被災に、先住民のアーティストがどのように向き合い、表現活動しているかを検証するものです」
これがある意味この国際展の狙いだと思います。
もちろん伝統だけに縛られない自由に発想する現代アーティストの作品も楽しみですが・・・。
2021年8月13日〜2022年1月23日までIAIAネイティブアート現代美術館でも展示を終えた後、
アメリカ国内で2会場巡回予定とのこと。
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※なお、写真は2021年3月8日、釧路工業技術センターで藤戸康平氏の新作が一般公開された時の模様です。

2021.0421 O.A 釧路労災病院 泌尿器科 川代啓太氏 [close to you <dr.編>]

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釧路は今回で3回目、でも4ヶ月で札幌に戻ってしまうそうです。5年以上前の研修医の時には消化器内科か泌尿器科で迷っているというお話しだったのですが、泌尿器科へ進まれました。泌尿器科への決めては・・・そのやりがい。ロボットや腹腔鏡の手術、内視鏡の手術等多岐にわたる手術があり、興味深いというのと、泌尿器科の先生方が温厚で面白い先生が多く、人柄にも惹かれ・・・決めたそうです。硬式テニス部の先輩の影響もあったとおっしゃっていました。今年大学院に入学し、4ヶ月労災病院で働いた後、残り8ヶ月とプラス3年は北大の大学院で研究することになっているそうです。大学院では腎移植の研究をすることになったそう。免疫寛容といって免疫抑制剤を使わなくても済む様な医療・研究を北大の大学院では代々研究していて、それを引き継ぎやっていく形になるそうです。今までの病院で腎移植に携わる機会があり、その興味深さを感じたのと、移植関係の先生にお世話になった先生が多く、一緒に働くことができたら良いと感じていたので決めたそうです。免疫抑制剤を使わない移植医療というのを目標にしているそう。もちろんまだ先の話とのことです。免疫抑制剤というのは色々な副作用があったり、感染しやすくなったり、ガンにかかりやすくなったり色々なトラブルが多いので、その様なトラブルを回避できる医療とのこと。まだまだ研究を重ねないとならないそうですが、その先には未来があるかもしれない・・・と。この6年の間に泌尿器、移植関係に進むという事が決まったこと、そしてプライベイトでは結婚なさったことが大きな変化。最近は旅行やドライブを趣味になさっているみたいです。道内旅行、特に釧路にいる間に道東の魅力を再発見したいとおっしゃっていました。仕事面ではこの4ヶ月で労災病院で開腹手術を学びたいと。もちろんロボットや腹腔鏡手術が多いのですが、全員の方にできるわけではないこともあり、両方をできる様になっておきたいそうです。今後進みたい分野の腎移植ですが、腎移植をする方は増えているそうです。昔は血液透析が多かったのですが、最近は腎移植が普及してきているので、それに伴い増えてきている印象とおっしゃっていました。透析で多いのは糖尿病なので、それが増えてきているというのもあるかもしれません。

海は身近な存在だった(満澤 巨彦編) [varied experts]

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神奈川生まれ、スキューバダイビングや山登りを趣味にするアウトドア大好きな満澤氏。
北海道に憧れ北大へ。そこでは、人工衛星を使った噴火湾の海流の観測に興味を持ち、3年次に工学部へ。
結果的には塩水くさびというものを研究することになったそうです。
JAMSTECに入社なさったのが1986年。いきなり深海の最前線に立つことに・・・。
しんかい2000や深海カメラによる深海調査。海底ケーブルを使った深海長期観測システム開発や海溝の深層流観測に係わっていらっしゃったのです。
また、カナダの西海岸、バンクーバー島になる海洋研究所で1年強、JAMSTECのシアトル事務所の開所と所長を3年間。
ということで海底ケーブル関連からは離れ、思っていない方向へ・・・。プロジェクトの推進等のマネージメントの仕事が増えたそう。
現在も南海トラフに展開している地震津波観測システムの運用や、地震津波に関連する大型プロジェクトのマネージメントをなさっています。
満澤氏はどうして海に興味を持ったのでしょう?小さい頃から身近にあった海。そこで感じた波に対する疑問。なんで波はたつのか?この波はずっと続いているのか?
その海に対する思いが根底にはおそらくあって、大きくなった満澤少年は今も海の研究をし続けているのです。
※尚、写真は満澤巨彦氏からお借りしました。

2021.0416 O.A 「ずっと大阪で〜す」 [varied stories]

田伏伸次さん(レコーディングスタジオクーパー代表)
https://studio-cooper.jp/

今回初登場!!大阪のpopoさんです。彼はミュージシャンで、現在はレコーディングスタジオの代表ということで、ずっと音に携わってこられました。
住民票はずっと変わっていないそうですが、一時期は東京にも通われていたとか。
私にとってはpopoさんとお呼びするのがしっくりくるのですが、17歳のころにバイト先の女子から名付けられ、それ以来通称「popo」で通っているそうです。
popoさんとの出会いは林田健司ライブが釧路で開催された時。あの時はおそらく健司氏にステージに呼ばれて一緒に歌っていらっしゃった感じが・・・。
バンドマンに憧れ、その道一筋で生きていらしたことが羨ましくもあり、すごいことだと思いました。
この道で生きて行くと決意したのが18歳の頃と。17歳からスタートして1年後のことです。
「情熱があったんですね〜集中力がすごかったと思います。」なんてまるで人ごとの様におっしゃっていましたが。
現在は裏方として色々な方のレコーディング等に関わっていらっしゃいます。ほかにはグラフィックデザインも。
なんでもこなしてしまうマルチプレーヤー。実は今回の医療従事者応援porojectにもご協力いただきました。様々な場面で助けていただきました。
大阪の色々、美味しいところや面白いスポット等々追い追い伺っていけたらと思っています。
「そうそう、最近外国からの観光客?が増えてきた感じがしますね。日本の観光客の方も以前よりは増えていますし・・・こんなお話しすれば良かったですね(笑)」
とは収録後のコメントでした。
※写真は田伏伸次氏からお借りしました。
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2021.0415 O.A 邦楽 [chord 5]

・DOWN TOWN / シュガー・ベイブ
・真夜中のドア〜Stay With Me / 松原みき
・GONE WITH THE SADNESS / 杏里
・She's A Tigress / HUMAN SOUL
・あるグレイな恋の場合 / 斎藤誠
・PLASTIC LOVE / 竹内まりや
~今回は邦楽一般。 シティポップ特集です。
セレクトは村田氏。出演 村田氏 & midoriでお送りします。

樹皮をじっと見る(境 智洋編) [fun science]

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もうまるでアート!!素敵な模様が一瞬で浮かび上がる。
一つとして同じものはないのです。

用意するもの:綿の布(20cm×20cmくらい)と綿(一握り)で作ったたんぽ&インク&和紙(半紙でok)
1:紙をはる
2:水で押して形を浮かび上がらせる
3:乾燥させる(10分くらい)
4:油性のインクをたんぽにつけて叩く
境氏いわく・・・・・
「はりぎり:ワッフル、エゾマツ:うろこ状、ニレ:板チョコ、トドマツ:迷彩色、イタヤカエデ:抹茶パウダー 
って考えるとより身近。模様と樹木の種類がつながると、木を見るのが楽しくなるんですよ。」
ほら・・・だんだん木の肌が気になってきたでしょう??

春の海はドラマティック!(笹森 琴絵編) [nature treasure]

1 ネズミイルカ 笹森.jpg 2  ミンク 笹森.jpg 3  カマ 笹森.jpg 4  イシイルカを追うオスのシャチ 笹森.jpg
春が来るのは陸だけではありません。海の様子も春バージョンにかわるのです。それぞれの海に孵化や回遊で生き物があふれ、イキイキとして来るそう。
それは南の海よりも北の方が季節の移り変わりによる変化が大きくドラマティックなのだとか・・・。
海の住人のメンバーに変化が訪れます。寒い時期に北海道沿岸で越冬していたものたちが夏の餌場へ移動。
例えば噴火湾にはカマイルカ、羅臼にはシャチが・・・釧路にはその両方が・・・といった感じであれこれ入れ替わるそう。
さらに沖縄や小笠原などで冬を過ごしたザトウクジラやナガスクジラ等の大型鯨類は、北の餌場を目指すために、北海道沿岸から沖合を通過して移動するシーズン。
もちろん釧路沖も通っていくのです。
その春の北海道の海が賑やかになるきっかけはブルーミング。植物プランクトンの大発生のことです。
水温が上昇すると珪藻等の植物プランクトンが大量発生。水温と窒素やリン等の栄養状態が整う春と秋に起きるそうですが、中でも春が一番。
この植物プランクトンは、動物プランクトンや小さな生き物に消費され、動物プランクトン等は魚や貝の餌となり、それらの魚介は大きな魚や鯨類に食べられ、
食物連鎖は成立するのです。これを支えるのが植物プランクトンという次第。
※写真は笹森琴絵氏からお借りしました。

Animal portrait [close to you <art編>]

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とても緻密、写真?でも違う・・・まるで動物の肖像画みたい。
それが作品を拝見しての感想です。そんな作品を制作なさっている釧路在住の油彩画家、羊氏をご紹介。
小さい頃から手先を動かすことがお好きだったそうで、一番最初に描いたものが魚だったそう。
小学生の頃に牛を描き始め、それから馬、羊と様々な動物を描くことに楽しみを覚えました。
作風はずっと一緒とのことで、とにかく深みがあるのにサラッと描いている様にも見える不思議な作品です。
実は何度も何度も描き重ねています。色を深めるため、作品の奥行きがグッと違って見えてくるのです。動物の中でも類人猿等は苦手とのことで、モフモフした毛の多い人懐っこい動物がお好きとのこと。動物園に行っては寄ってきて懐く感じの個体に惹かれるそう。
「よし描くか・・」という気持ちになるそうです。
キャンバスに描く行為は自分と対峙する時間が多いので、もしかするとご自身を動物の目を通して描いているのかもしれません。
以前は1個体に集中して描いたそうですが、最近は群れや2匹以上のものを描くことも。
それは個体では表現できない空気感も面白いと感じたから。
確かに群れの形の面白さもあります。今後は美術の先生と一緒に作品展を開催できたら。。。とおっしゃっていましたが、近い将来そんな日が来ることを私も楽しみに待ちたいと思いました。
油彩で表現する奥深さをあらためて感じさせてくれた作品に出会った感じがしました。
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※なお、写真は羊氏が展覧会をなさった時のパンフレットを転写させていただきました。

2021.0414 O.A 市立釧路総合病院 泌尿器科 森田研氏 [close to you <dr.編>]

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今回は外来でよく聞かれる質問について。やはりコロナウイルスのワクチンについてが多いそう。それぞれ皆身体の状態が同じではないので、説明をすると長くなってしまうそうですが、「自分が接種した方が良いのでしょうか?」という質問をよく受けるそうです。「リスクの高い方こそ受けた方が良いと思うのですが、自分は受けない方が良いと思われる方も多いみたいです。よりコロナに対抗するためにも摂取したほうが良いと思うのですが・・・。ですから高齢者からというのも頷けますよね。」
ご自身の感想は、泌尿器科は50代が多いそうで、発熱はなく、倦怠感と筋肉痛はあったそう。1回目よりも2回目の摂取の方が副反応は出る確率が高い感じです・・と。
続いて、泌尿器科外来でよく聞かれる質問について。「尿が泡立つのは何か異常がある?」落下する高さに影響が大きいと思われると。タンパク尿の強い場合に泡が多くなるということではないそうです。その因子が多すぎて実際に腎臓が悪い方の尿を見てもすごくタンパク尿が出ている方の尿をみることもあるそうですが、泡立つのが強いというわけではないそう。例えばそれがきっかけになって病気が見つかる方がいるかもしれないですが、その逆は言えないと。病気があるから必ず泡立つとは言えないということの様です。「尿の匂いについて。」匂いは難しいそう。一方で尿の匂いで本人の持っているガンを診断しようと真剣に研究している方々もいらっしゃるそう。匂いはちゃんと調べるとその様にできる可能性はあると。ただ、個人の好き嫌いの匂いで病気があると言い切るのは言い過ぎだと思うともおっしゃっていました。
「尿管結石と胆石は違う?」胆石の痛みと尿管結石の場所が右側の場合は似ているので、どちらでも痛くなる可能性はあるそうですが、場所は全然違い、治療法も全く違うそうです。痛い時に尿に血液が混じると尿管結石。「カルシウムをとり過ぎると結石になる?」これも難しいそうですが、実は違うのではないかというのが今通説になってきているそう。ただ、人間は余分に取りすぎると捨てる構造になっています。捨てる先が尿に行くので、尋常ではない量をとると尿に捨てるカルシウムが増えて石ができやすくなる可能性はあるそうです。「水分はたくさん飲んだ方が良いの?」通常は体重×25で計算をしてmlで。例えば50kgだと1250mlという具合。ただ、心臓が悪い方や血液サラサラ薬を飲んでいる方は少々多めにとの事です。そこで先生は「尿が黄色くなったらコップいっぱいのお水を飲んで」とおっしゃっているそうです。